季節と畑のありのままを一緒に楽しむ

千葉県 我孫子

自然野菜のら

自然野菜のら

中野 牧人

できるだけ自然に育つおいしい野菜づくりを目指し、露地野菜を中心に有機栽培を行う。西洋野菜から伝統野菜まで比較的広く栽培し、利根川流域の堆積土壌の濃い味が特徴。地域内協力体制を作り、オーガニックな街として地域の活性化を目指している。

普段はどのようなものを生産されていますか?

主に露地の野菜を作っています。伝統野菜のゴボウから、イタリアのチコリまで多品目を年間で80品目150種ほど栽培しています。

今のお仕事を始められたきっかけについて教えてください。

最初は友人と耕作放棄地にスケボーパークを作るつもりで、その横で「ちょっとジャガイモ植えてみよう」から始まりました。そのうちだんだんと面積が広がって、いつしか農業になっていきました。もともと高校生の頃から一次産業に興味は持っていましたが、はじめたきっかけは大学在学中の三重の有機農家との出会いです。非常に魅力的な方で農業は知的な世界でもあるんだなと感じました。きわめつけは「農業って大変ですよね?」と聞くと、「農業は楽だよ」と一言。その言葉につられて農業の道にふわっと入りました。期待に反して楽ではありませんでしたが、非常に面白くやりがいのある世界だと思います。

生産において、大切にしていること、こだわりはどのようなところでしょうか?

千葉県我孫子市の畑で、できるだけ自然に育つ美味しい野菜づくりを目指し、農薬・除草剤・化学肥料を使わずに育てています。堆肥は自家製のものを使用、不必要な養分をできるだけ抑え、野菜本来の味を出すことを目指しています。畑のある場所は利根川沿いの遊水地内です。土壌は川が氾濫するたびに長い年月をかけて堆積した沖積土壌です。重い粘土が多く使いにくい畑ではありますが、その分粘土に含まれたミネラルが多く、甘みや旨味、深い味わいがあります。台風で冠水するリスクが高い場所ですが、この土壌で作ることにこだわっています。

今回のKABEATとのプロジェクトに関して、どんなところに興味を持たれ、共感されましたでしょうか?

KABEATの挑戦的なプロジェクトに対してワクワクしています。生産者に注目してもらえるのは嬉しいことですし、やりがいを感じています。また気鋭の料理人さんに色々な形で表現してもらえることを非常に楽しみにしています。

味わって欲しいポイントなど、メッセージをお願いいたします。

自然野菜のらは大きさの規格や見た目ではなく、季節の味をお客様に伝えることを大切にしています。同じカブでも春のカブと秋、冬のカブでは味はまったく異なります。そういった季節を感じられる野菜たちを楽しんでいただけると嬉しいです。